自分の体にぴったりフィットした世界に一着だけのオーダースーツ。こだわりを持って作ったものだからこそ、長く使いたいものですよね。
そこでみなさまに質問!「大切なオーダースーツ、クリーニング以外にお手入れしたことはありますか?」
こだわって作ったからこそ、変に手入れしまって逆に傷んだりしないかな、、、と自分で手入れするのが怖いと思われることもあるでしょう。
fromGでも、「自分で手入れするにはどうすれば良いですか?」の質問を多数いただきます。
また、「自分で手入れしなくても、クリーニングに出せば全部キレイになるのでは?」と思われる方もいるかもしれませんが、使用した生地などからクリーニングでも痛みが出てしまう場合もあります。
今回の記事では、皆様の大切なオーダースーツを長く愛用するための、正しいお手入れの方法をご紹介します。愛用のスーツ、自分の手で長く着れる最高の一着を保っていきましょう!
目次
<日頃から意識したいお手入れ>
ブラッシング
スーツのお手入れの基本は、まずはこまめなブラッシングです。
スーツも含むジャケット、コートなどの衣類の繊維に付着したさまざまな汚れを除去するためには、ブラッシングがベストなお手入れ方法です。
通常の洋服もそうですが、一度外に出ると服には花粉や埃、塵など目に見えない汚れが多数付着します。目に見えなからと着用した後そのままにしておくのは、着るたびに汚れを上塗りするようなものです。汚れが繊維に残ってしまうと、生地の褪色が起こったり、カビや雑菌などが発生するきっかけとなる可能性があります。
より大切なのは、「着用した日にきちんと念入りなブラッシングを行う」こと。大切なオーダースーツだからこそ、その日の汚れはその日のうちに除去してしまいましょう。
正しいブラッシングの方法
ブラッシングでのお手入れが第一といっても、間違った知識でブラッシングをしてしまうのはNG。ちゃんと正しいやり方でブラッシングを行ってください。
1、洋服ブラシでホコリを浮かせる
まず洋服ブラシで生地全体をまんべんなく叩き、ホコリを浮かせます。この時、ブラッシング=こするのではなく、生地に対して垂直に洋服ブラシの毛をスーツに押し当て、汚れをかき出すイメージで行うのがポイントです。
2、表面以外の部分も念入りにブラッシング
スーツの方面はもちろん、汚れは細部に付着しています。上着の襟の裏側、ポケットの内側などの外から見えない部分もブラッシングするのが良いですね!
3、ブラッシング後
ブラッシングを終えて汚れを取り除いたスーツの上着は、型崩れから守るために肩の幅や太さ十分にあるハンガーに掛けることで型崩れを防ぐことができます。
100円均一ショップで売っているような針金ハンガーや、クリーニング時についてくるプラスチックのハンガーは型崩れを起こしやすいため、できればスーツ専用のハンガーを使用しましょう。肩の部分にボリュームがあるものがスーツには望ましいハンガーの形状です。
木製のハンガーを使えば湿気を吸ってより清潔に保てるので、より良い補完が可能になります。
<注意ポイント>
着用時にポケットに入れていたものをそのままにするのは型崩れの原因になるので、忘れずに取り除きましょう。
洋服ブラシの選び方
こだわりのオーダースーツには、それに適した洋服ブラシを選ぶのもポイントです。
洋服ブラシの種類には、洋服用ブラシとエチケットブラシがあります。スーツに使用した素材や、用途に合わせて選んでみてください。
洋服用ブラシ
洋服用ブラシは、天然毛と化学繊維で作られたものがあり、特に天然毛のブラシは静電気を起こりにくいためオススメです。天然毛のブラシには、豚毛と馬毛の2種類があります。
●馬毛ブラシ
馬の毛なので柔らかく、ハリやコシがあるのが特徴です。カシミヤやウール素材のスーツなどデリケートな生地におすすめです。
●豚毛ブラシ
馬毛に比べて豚毛は硬めです。スーツだけでなく、ウール素材のコートやスウェード素材のジャケットにも使用できます。
エチケットブラシ
天然毛のブラシに比べて安価で手に入りやすいのがエチケットブラシです。埃を落とすというよりは生地の表面を撫でて埃を吸着し汚れを取り除きます。スーツに光沢を出手軽にささっと埃を取ることができる使い勝手の良いアイテムです。
トラブル別の対処法
日頃のお手入れは大切ですが、万が一汚してしまった場合のケアも重要です。基本的なスーツの汚れトラブルに合わせた対応方法をご紹介します。
● シミ
コーヒーなどをこぼすことで、シミができることって結構あると思います。あまり目立たないシミであれば、市販の染み抜き剤などを使って汚れを落としましょう。ここで注意したいのが、頑固なシミ汚れの場合。汚れが落ちないからといって染み抜き剤を容量以上に使ってしまうと、かえってスーツを痛めてしまいます。
自分では難しいと感じたらあまり触らずに、クリーニング店に頼むのが無難です。クリーニング店に持ち込む前に簡単な応急処置だけしておけば、シミが繊維に深く定着すしてクリーニングでも取れなかった、、、なんてことも防ぐことができます。
コーヒー、ジュース・醤油など水溶性の汚れは、水を含ませた柔らかい布で軽く叩いて簡単に汚れを落としてから、クリーニング店に持ち込みましょう。
インクや口紅など汚れが落ちにくい油性のシミは、水を含ませた柔らかい布に洗剤を少しだけプラスして叩けば効果的です。
いずれも重要なのは「叩いて汚れを落とすこと」です。シミ汚れは擦ると広がってしまうので絶対NGです。
● 土などの汚れ
土汚れは繊維に深く染み込む恐れがあるので、まずは触らずに乾燥させることが重要です。手元にドライヤーがあれば、少し話した距離からドライヤーの風を当て、乾燥させましょう。
ドライヤーが使える状態なら、ドライヤーの温風を当てて乾かしましょう。乾いたことが確認できから、手で叩いて土を落とします。それでも難しければクリーニング店に相談しましょう。
汚れが付いてから時間が経ってしまって、すでに繊維に染み込んでいる状態であれば、お湯で汚れ部分を軽く揉み洗いすれば大幅に汚れが落ちますのでお試しください。
● ニオイ
結婚式など、料理が振る舞われる場では、スーツにニオイが多く付着します。スーツにつくニオイの多くは、蒸気を当てることで解消できます。スチームアイロンやスチーマーをお持ちの方はぜひ使ってみてください。ない場合は、入浴後の浴室に数時間吊るしてから日の当たらない場所で陰干ししてください。
● テカリ
重ねて使用したことでスーツの表面にテカリが出てしまった場合は、アイロンとブラッシングのダブル処方で解決しましょう。
1、スーツに近い距離で押し付けずに、アイロンのスチームを当てて生地をふかします。
2、次に丁寧に洋服ブラシでブラッシングして繊維をならし、整えます。
3、最後に当て布をしてから、アイロンを使って乾かします。
上記の方法を試してもテカリがなくならない場合は、生地自体にダメージが重なっている状態なので、購入したスーツ店へ相談しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?スーツは日頃のビジネスシーンや結婚式など大切な場面で多く使用される洋服です。オーダースーツの場合、生地からこだわって一つ一つ丁寧に仕上げるので、手入れにも力を入れたいところです。
日頃からマメに手入れを行うことは少し大変かもしれませんが、まずは正しい知識を取り入れて、自分の手で大切なスーツを痛めてしまうことがないように心がけましょう。