オーダースーツは既製品と違い、自分好みにカスタマイズできるが最大の魅力。中でもさりげないおしゃれを表現する「裏地」も大きな特徴の一つです。今回はこのオーダースーツにおける裏地の特徴や選び方について解説します。さりげないおしゃれ裏地で、ワンランク上の着こなしを実現しましょう!
目次
洋服の裏地とは?
裏地とは、その名の通り「洋服の裏側に使われる生地」の総称です。スーツだけではなく、ズボンやスカート、ワンピース。コートなど、さまざまな洋服、衣類に取り入れられています。
また、バッグや手袋などのファッション小物にも裏地は使用されており、こちらの方がピンとくり方もいるかもしれませんね!
裏地の目的
スーツの裏地はただつけるだけではなく、用途や種類などによって目的もさまざまです。オーダースーツで裏地をつける際も、オシャレ+用途に合わせてチョイスしてみてください。
オシャレ・ファッション
オーダースーツにおける裏地は、さりげないオシャレが表現できるファッション性の高い生地です。表地に比べるともちろん露出する割合は少ないですが、ジャケットを着るときに見えたり内ポケットからものを取り出すときにチラッと見えるなど、主張の強すぎないワンランク上のオシャレさを+できます。
オーダースーツでは裏地も種類が豊富で、表地やこだわりに合わせてデザインや柄、カラーを選ぶのも楽しみの一つです。
保温性の向上
仕事でスーツを着用する場合、商談時や会合などコートが着れない場面となると少し寒く感じるかもしれません。普通の表地1枚だけでは、秋冬の季節に屋外では特に寒く感じる可能性が高いです。
そこで裏地の登場です。裏地があれば保温性が高まり、表地と合わさって厚さも増すことで風も通しにくくなるので、保温性も向上します。起毛したコットンやウール、アクリルなどの裏地を選べばポカポカですね!
夏場のジャケットに裏地があると通気性が悪くなり暑さ倍増となります。その場合は、ジャケットの最上部と脇だけに裏地を付ける「背抜き」仕様がありますので安心してください!夏に使用するスーツの購入を検討している方は、裏地をつけない「一枚仕立て」のお仕立ても検討しましょう。
表地の補強
単純に表地を補強する目的で裏地をつけるケースもあります。近年では動きやすさや軽さの追求から、表地の生地も繊細でデリケートなものが増えてきていますので、裏地をつけることで強度が増え、結果的に長持ちする形になります。
薄手の表地を選ぶ場合は、裏地を入れることでシルエット感が増し、存在感を際立たせてくれる役割も担ってくれます。
動きやすさの向上
意外かもしれませんが、裏地を入れることで体に近い内側の部分の滑りが増し、スーツ着用時の動かしやすさが向上します。スーツを身につけている際に摩擦が起きがちなのは、ジャケットとズボンともに、肌に近くて体に触れている裏側になるので、裏地を入れればオシャレ+実用的な動かしやすさ・快適さでメリットが大きいかもしれません。
裏地生地の選び方
オーダースーツの裏地を選ぶ際、どこに着目して選択すれば良いか迷ってしまいますよね。基本的には希望するスーツの仕立てタイプと、自分の利用シーンに合わせて選ぶとgoodです。

おしゃれをメインにしたスーツの場合
結婚式などのイベントで着るおしゃれを重視したスーツを仕立てる場合、裏地にはコットンや麻の生地チョイスでヴィンテージ感を出すか、もしくは高級感のあるレーヨン素材を選ぶかのどちらかで選択すれば良いかもしれません。生地の素材だけではなく、他にはない柄を選ぶことでオシャレさを出すこともできるので、細かい部分はぜひオーダースーツ店に相談してみましょう。
普段使いのスーツの場合
日常的に仕事で着用するスーツの場合は、まずは機能性を重視した裏地の選択が◎です。すべりがよくて耐久性が高いポリエステルや、見栄えが良いキュプラ生地などがおすすめです。また、ビジネスシーンで利用する場合は基本的には無地が良いとされています。どうしても裏地を取り入れたい場合は、さりげない柄やカラーなどを選ぶようにしましょう。
出張用のスーツの場合
出張用のスーツを普段使い用途別で仕立てたい場合は、歩く時間や移動時間も多くなるため耐久性を重視したいですね。商談で人と会うことなども考慮するとキュプラとポリエステルを選べば見た目も良く耐久性も持ち合わせた裏地になります。
勝負スーツの場合
プレゼンや大事な商談などの、ここ一番の時に着る勝負スーツのを仕立てたい場合は、レーヨンやシルクなどの光沢系素材が見栄えも良くおすすめです。もしくは、ペイズリー柄がプリントされたものや、ビビッドカラーでインパクトを+するのも良いでしょう。
裏地の種類
裏地には大きく分けると3つの代表的な種類があります。基本的には繊維によって種類が変わります。
合成繊維とは、化学反応によって合成した高分子化合物から作られる人工繊維です。人的に作られるため、用途に合わせてさまざまな機能が備わっているものが多数あります。合成繊維の中で裏地に使用される代表的なのは、ポリエステルやナイロンです。十分な耐久性があり、着心地や機能性も抜群です。
再生繊維とは、その名の通り再利用された原料で作られた繊維素材です。合成繊維ほどの丈夫さはありませんが、ビジュアル的にはシルクのような光沢感、ぬめり感があるのでオシャレさも表現することができます。耐久性よりも高級感で選ぶなら、再生繊維を選びましょう。
再生繊維では、レーヨンとキュプラが代表的な2素材になります。
木材パルプを再生して作る繊維
綿花を収穫すると残る短い繊維を原料に作る繊維
天然繊維は、植物の花や果実、動物の毛、昆虫の繭などの天然素材から作られる繊維です。シルクやコットン、ウールなどがあります。
蚕の繭を精製して作られるため非常に繊維が細くて高級感がありますが、縫製には高い技術が必要な素材です。シルクの裏地は光沢も美しく、ラグジュアリーな洋服に多用されます。
羊の毛から作る素材で、シルクに比べて丈夫で保温性が高く、安定した繊維です。スーツにも使用可能ですが、どちらかというとコートなどの防寒性を重視する衣料品に使われることが多い素材です。
天然素材の中でも丈夫で安価なのがコットン繊維です。コットン100%の裏地を取り入れればヴィンテージ感が出てクラシックな印象になります。近年ではポリエステルやナイロンなどを混ぜて作られる比較的安価なものもたくさん登場しています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回はオーダースーツの裏地について、選び方や種類、特徴をご紹介しました。好みやこだわりに合わせて裏地を選べるがオーダースーツの大きな楽しみの一つでもあります。自分だけの特別な1着を手に入れたい方は、ぜひお気軽にfromGまでご相談ください!